子どもが自分で解決していくのを見守る!

 秘境と言われる地域の子育てを見ると、子育ての担当は、多くの場合母方の祖母が担当しているようです。その理由は、お母さんは貴重な労働力の場合が多く、そして、祖母は人生経験が豊かで、子供をゆるやかに育てることができることが理由のようです。
 仕事を持ちながら、また、自分の人生にこだわりがある中年までは、「自分」という意識が子育てより優先しがちのため、子供より自分が優先することもあります。子供を自由に遊ばせることができる親は、それほど多くはないのでしょう。
 むかしは、子供に「勉強しろ」と言うよりは、「遊び相手の首から上は絶対ケガをさせるな」などと、しつけていたようです!

不名誉なレッテルを貼られていても認めないこと!

 中学生になり、そして高校生になっていくと、どんどん自分のことがキライになっていくという。おそらく周りの大人から、あまり褒められることがことがなく、親からは怒られる経験の積み重ねの結果なのでしょうか。核家族の弊害のひとつのなのでしょうか。
 秘境といわれる地域にすむ人達は、中学生から高校生になる年代で、住んでいる共同体に貢献することに目覚めていき、大人になっていきます。周りから認められることで、自分を好きになっていくのでしょう。
 しかし、日本ではそのような経験をする機会はそれほどなく、その結果、周りから認められることもない、という人が増えているのでしょう。それでは、自分を嫌いになってしまいますね。
 その対策になっているのか分かりませんが、ボランティアに参加することで、そんな状態から抜け出すことができた人も、きっといるのでしょうね!

自分は価値のないダメな人間という意識が!

 「無価値感」を持ってしまう人が増えているのでしょか。やはり、子供時代に自然の中で遊び回る経験が少なくなっていることが原因のひとつなのでしょうか。自然な中で遊ぶと、その環境は場所や季節によって多彩でありながら、気持ちは、その多彩さに「どうしようか」と対応するだけで目一杯で、そのほかのことを考える余裕などありません。この余分なことを考えないというクセが、大人になっても持続します。
 今置かれている状況で、「どうしようか」ということがクセになっていると、悩みがあっても、その悩みの多くは「なんとかなるさ!」でくぐり抜けることができますね!

赤ちゃんは感動したり感激すると時間が止まる!

 現代の子育ては、両親と保育士さんが担当するようになっています。これは核家族という形態が社会に定着した結果ですね。むかし(父系社会)は、父親の祖母が子育ての中心になっていました。もっとむかし(母系社会)は、母方の祖母が孫育ての中心でした。その方式がヒト属の生き残りにとってベターな方法だったのだと思われます。その理由は、生物の面から考えると、男性と女性を決めるXYの染色体が引き継がれる確率からいえば、母方の祖母の場合は、孫は性別に関係なく自分のXの25%を受け継いでいて違いはありませんが、父方の祖母は、孫娘に自分のXのうちの50%もの遺伝子を受け継がせることになりますが、孫息子の場合には0%となります。これは孫育てに、孫の男女差別が発生する可能性があるかもしれませんね。母方の祖母が孫たちを育てた方が、子育ての差別が少ないのがその理由だったのでしょうか!

コミュニケーションをとりたいのに!

 ライオンのオスは、家族とどのようにコミュニケーションしているのでしょうか?
 家族に対する役割は、縄張りを守ること、人間で言えば武士が田畑を守るようなものでしょうか?
 しかし、食べ物を入手する働き(ライオンで言えば「狩」、人間で言えば、数千年前からは「農作業」)は行いません。
 農民と武士のコミュニケーションがそれほどないように、役割を中心に集団を作っていれば、それでいい、ということなのでしょうか?
 今の社会では、家族のコミュニケーションがものすごく大事なものとして、情報が発信されています。でも、1970年代頃まででしょうか、「亭主元気で留守が良い」が常識でした。ほんとうはどちらが良いのでしょうか?
 2012年の研究では、夫婦で、男性が仕事で最も忙しい40代のとき、女性の幸福度が高く、男性の年齢が上がって行くにつれ、女性の幸福度が下がっているそうです!

見えるものしか見ない人が増えてきている!

 「見えるものしか見ない」人が増えている。しかも自己中心。このような社会的な危機状態のときはやっかいですね。これも核家族で、しかも兄弟姉妹も少ない中で育った人が多くなってきたため、自己中心になってしまうのでしょう。社会的な危機を乗り越えるには、多彩な価値観を受け入れられる人が有利です。シェアハウスで育った子供は、いろいろな価値観の人達と、子供時代から接するため「生き上手」になるのでしょう。働き方改革が叫ばれていますが、育ち方改革も必要なのでしょうね!

本当に愛しているのでしょうか?

 国会で、菅総理の息子の接待に関する責任を親(総理)に要求していますが、国会議員は、法律を担当する立場にあり、親の責任を問うなら「どのような法律を作るつもりか」を審議してほしいものです。異常な犯罪が増えていますが、その犯罪者の「親の責任」に対して、法律をどうするのか、考えているのでしょうか? ただ、票を集めるだけの批判なら、週刊誌を利用する策を考えればよいのではないのでしょうか。また、ネットでの誹謗中傷(根拠のない悪口を言い広め,その人の人格や名誉を傷つけること)についても、裁判では親の責任(損害賠償)を問われることはありません。統計学的・科学的に「子育て」について、親の責任が明確になった場合、どのようにしたらよいのでしょうか?

子ども時代の自立トレーニングは「けんか」!

 子どもでも大人でも、自立した人は、自分が置かれた状況の中で、冷静に「考える」ことが出来て初めて自立できるものです。動物が子どもを自立させるとき、「これからは自分で考えていきなさい」という環境に追いやることです。”勇気”を持ってその環境に入っていく子、また、”臆病”ながらその環境に入っていく子、それぞれいることでしょう。勇気がある子が生き残るか、臆病な子が生き残るか、置かれている環境で違ってくるのでしょう。人間であれば、現在の疫病流行時には、臆病な方が生き残る確率が高いのかも知れません。勇気を持って北海道開拓や、都会での成功を目指した人達は、疫病には弱いのかも!

子供に無関心な親が、いわゆる"最悪の親"!

 いま「こもり」の原因の一つに、厳しい親が原因では、と言われています。現在の能力主義のもとで、成功している親は、何らかの形でお金につながる組織、権力につながる組織などで、言葉から学んだ「知識」をもとにして成功しているのでしょう。これらの能力以外の能力に、気づくことができないようです。思い込みが激しい親、言葉から得た知識・理論が優先の親、このタイプは五感から入ってくる情報を、いろいろと繋がりをつけ、柔軟の智慧を活用することができなくなっているのでしょう!

しつけを成功させる秘訣!

 人間が言葉を使うようになると、多くのことを言葉で指示するようになりました。しかし、昔の職人は「見て覚える」ことを基本にしていました。言葉で伝えることの限界が分かっていたからでしょう。現代は、マニュアルで伝えることが基本になりました。そして、マニュアルを作った人達がリタイアすると、大きな工場でもミスによる火災などの事故が起きるようななりました。鉄道も止まることが多くなりました。親たちも、子どもに言葉でほとんど指示しています。やはり、言葉の限界をわきまえ、昔の職人さんたちのように、子どもに対しては、やって見せ、やらせてみて、それを繰り返すことも必要ですね!

人間関係を持続させたい!

 人間関係づくりが、下手になってきているようです。これは人類初の出来事「核家族化」の影響もあるのでしょう。小さなときから、狭くて少ない人達の間で育ち、しかも兄弟も少なく、年の離れた上(親や先生達)からの指示で動くことが習慣になり、(自然の中で)自分で判断する経験が少なくなっています。また、教育の発達で100点を取ると、同年代の関係の中でも上位に立つようになっています。組織の運営は上下関係があったほうが安定するのでしょうが、組織を離れると同等の人間関係のほうが楽ですね!

「上から目線」に注意!

 「上から目線」はどうして起こるのでしょうか? 人間の欲望は、「財力」・「権力」・「名誉」のようです。江戸時代は、この三つの欲望を分散することで長期政権をつくりました。三つの欲望をの背景に、「知識」や「経験」をもとにし、三つの欲望のどれかを手に入れると、だんだん「上から目線」になり、手に入れた欲望が大きくなるにしたがって、より「上から目線」になるのでしょう。そして真摯な人は「上から目線」から抜け出そうとして、いろいろと工夫し、各種の修行方法が創り出されたのでしょう。欲望から脱出できるひとは多くはないのでしょうが!

会社から飛び出して何ができるか!

 親の言うこと、先生の言うこと、上司の言うこと、などを聞く(従う)ように育ってくると、現在の新型コロナウイルス対策においても、政府の言うこと、知事の言うことなどに従おうとして、ハッキリした指示がでないと不満を漏らします。テレビに出てくる評論家達の多くも、「国からハッキリした指示が出ない」とこぼしています。世の中には「指示待ち人間」が明らかに多くなってきているようです。高度な教育を受けるほど、他人(指導者・専門家)の知識で判断・行動するようになるのでしょうか? ハッキリしたことが分からないときには、自分の「体験や経験」で推測し、判断するしかないのですが、指示待ちになる人が多いようです!

子どもにペットを!

 一人っ子や兄弟・姉妹の一番下の子供は、ペットがいると「面倒を見る」という体験ができます。この体験があると、イジメなどせず、面倒見の良い子供に育っていく可能性が広がります。家庭菜園などで、植物を育てる体験も良いものですが、ペットですと、あたかも子育てをしているような感覚も体験できるのでしょう。なんであれ、生き物を育てか経験は、無駄になることはないのでしょう!

仲のよい夫婦のもとで育つと!

 子供は小学校くらいまでは、大人をよく観察しています。一番大きく影響するのが、両親の関係なのですね。それから精神的自立のためか、反抗期に入ります。それまでは、両親や近親者が中心でしたが、だんだん周辺に目が行き出します。このとき、住んでいる町の風土の影響が大きくなってきます。まわりの人たちとのつながりを避ける町、物々交換が盛んな町、近所の人達が気遣ってくれる町など、25歳位まで精神的な成長が続いていくのでしょう!

「存在感」は赤ちゃん時代の母親とのスキンシップ!

 人の性格は、幼少期の母親との関係や、育った地域の風土が大きく影響するようです。育った地域の近所の大人達が、両親や子供達にどのように接する風土かで、それを見て育っていく子供達は、社会との関係の作り方を学んでいきます。その体験が生きてくるのは、知的に大人になる25歳くらいからでしょうか。青年期には、一度はそれまでの体験に反抗する時期もあるのでしょうが、ほんとうの大人になっていくようになると、その性格は、母親(両親)や地域風土の影響がでるようになると思われます!

「ひとり遊び」のバランス!

 むかしは「ひとり遊び」は、多くの子供達が経験していたことと思います。特に狭い坂道が多い地域では、幼稚園や保育所までの送り迎えは無理なところが多くありました。それに、電化製品も少なく、主婦は忙しかったので、時間に余裕もありませんでした。「ひとり遊び」の経験が多い子は、逆に友達作りもうまく、また、イジメに遭っても一人で過ごすことも身につけていたようです。そのためか、イジメが今のように問題になることも少なかったようです!

男の子のポカポカケンカはいつの間にか解消する!

 男の子のケンカ防止のため、イジメにシフトしてしまったのでしょうか?

 その延長で、マナーを守らないイヤなメール発信につながっているのでしょうか?

 その結果、男の子のケンカのやり方の、しつけ(指導)の方法が忘れられてしまったようです。むかし母から指導されたことは、「首から上を殴ってはいけない」、「飛び道具(弓矢、ぱちんこ(ゴム銃・スリングショット)、人に石を投げる、など)は禁止」、「チャンバラは新聞紙を丸めたものでやれ」とかと、しつけられました。特に、”間違っても目にケガをさせてはならない”という原則がありました!

子どもは成長すると自己主張をするように!

200221a_jikoshutyou.JPG


 反抗期は、人間の種の保存のための機能だそうです。親とは異質の免疫力を持つ異性を見つけるため、親に反発するようになるそうです。特に、女性の”におい”の感覚は、異質な免疫力を持つ男性を見つけるためだそうです。昔話の「桃太郎」で桃から生まれた桃太郎の話しは、「桃」は女性の象徴で、上流=他国からきた女性を妻にすると、生まれた子どもは優秀だ、ということなのでしょう!

豊かに考えられる子!

200116a_kanngaerareru_ko.JPG

 「考える」は、「過去」、「現在」、「未来」について、それぞれ考えることができます。その中で「過去」と「未来」は言葉で考えています。しかし「現在」は、言葉だけではなく、五感からの情報を組み合わせて考えることができます。この多彩な情報を組み合わせることで、感情というものの基礎ができるのでしょう。9才までは、やはり自然の中で五感を育てることが大事なのでしょう!