社会環境が変化のとき、これを謙虚に受け止める!

 新コロナの感染症の拡大、気候の温暖化、社会の状況が今までにない大きな変化を起こし始めています。
 日本には千年を超える歴史を持った会社が六社あるそうです。これらの会社は、同じものを造っていたわけではありません。同じ技術は使っていたとしても、社会の変化に応じた製品や商品を作っていったのです。
 社会の変化に対応して行くには、知識はあまり役に立ちません。知識というものの基本は「過去の知識」なのです。未来の知識ではありません。
 現在の状況を、洩れなく把握(現状把握)した上で、自分達が持っている技術、これから持つことができそうな技術を基本として、社会の変化に対応して来たのでしょう!

食糧危機も控えています!

 食糧問題が深刻化すると予想されています。昔の八百屋さんや魚屋さんは、夕方近くになると売れ残り対策のため、お客さんに、その家の家族構成を考慮しながら、料理の仕方を教え、売れ残りそうな食品をなんとか売る店がありました。しかし、現在のスーパーはお客さん任せで、売れ残りそうな食品を使った料理の仕方を教える店などはありません。今の技術では、店の入口のディスプレイを数台置き、売れ残りそうな食材を使ったいろいろな料理を流し、それをお客が選択し、人数と割増率(たくさん食べる家族がいるので1割プラスとか、5%マイナスとか)を入力すると、お店がその量をひとまとめにして準備し、レジで領収書にQRコードを印刷、それをスマホなどで読み取れば、その料理方法の説明した画面にたどり着くようなサービスを、お客に提供するようなお店があるといいのですが。地域によってはもうあるのかな?

売れない企業に限って気づかない!

 関西の商人が大事にしていた考え方に「三方良し」というものがありました。「三方良し」とは、「売り手」「買い手」「世間」の皆が喜んでくれることで、近江商人が大切にしていた考えです。「売り手と買い手がともに満足し、さらに社会貢献もできるのが良い商売である」と考えていました。彼らは、自分たちの利益ばかりを考えるのではなく、ただ人のためになることを行っていました。そうして蓄積していった信頼は、やがて彼らに大きな利益をもたらすことになります。そこで貯まった利益を、学校の建設や橋の建設に提供し、また、その他の社会貢献にも大きく貢献したのだそうです。神社やお寺へ、また、飲み水は確保のためのダム建設などの資金援助も行っていました。今では、国や県・市町村が行うことが普通になっている公共事業の資金の多くを提供していました。基金のときにも米を提供していた豪商もいました。しかし、今は株主が強くなったためか、企業が寄付することは難しくなりましたね!

目は多くを語ります!

 人と接するとき、「自分=思い込み」をいかに捨てて接することができるか。子ども時代は「自立」がひとつの目標でしたが、歳を刻んで行くにつれて、自分の中に溜まってくる“思い込み”を、いかに横に置いて、他人と接することができるか、が大事ですね。子どもはやむを得ない面もあるのですが、大人は、ものすごく意識していないと、“思い込み”から脱出することができないですね!

M&A(企業の買収)は投資家向け!

 商売を考えるとき、現在は「目先のことがすべて」という時代になっています。経済の専門家集団が導いてきた結果なのでしょう。商売の規模に頓着せず「たとえ細くても、息の長い商売を目指す」というビジネスが、見向きもされなくなってしまいました。むかしは、岡山の土産「きびだんご」のように、桃太郎の昔話と結びつけることで、息の長い商品に仕立て上げました。このように、商品と物語などと結びつけ、息の長い商品にしたり、こだわりが湧く商品で、しかも、いつまでも修理が可能な商品を提供するなどのビジネスが、衰退してしまいました!

苦しいとき、生き残れない!

 新コロナウィルスの流行で、ビジネスを変えなければいけない分野が出てきています。現状維持が出来るかどうか? 素早い判断が必要な時期です。みんなが撤退する分野で生き残るか、同じ仕事で別の方法や地域に移るか、新規分野に進出するか、事業を休止して待つか、それが見分けられる人に成功のチャンスがあるのでしょう。何年か後に結論が見えてくるのでしょうが、現状の変化に素早く適応して行けるかどうか、なのでしょう!

商業施設内での店舗経営は甘くはない!

 緊急事態宣言がされました。ショッピングモールや駅ビルなど、大幅な売り上げの減少が起きてしまいます。社会の変革が起きようとしているのでしょうか? 街中の商店街が衰え、大きなショッピングモールが栄えてきました。今度は、移動販売車の時代がやってくるのでしょうか? 法律などの規制を別にすれば、住宅街の昼間空いている駐車場をお借りして、そこで、1時間程度の移動販売を場所を変えながら行う。あるいは、毎月1~2回程度、同じとことに出張販売をする。あるいは、昔の紙芝居のように、お寺などの石段を利用し、漫才や落語などのをやるなど、昭和の戦後から昭和30年代の商売のやり方を参考に、商売のやり方が変わっていくのでしょうか!

サービス過剰店も繁盛しない!

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 サービスのやり方は、地域風土で違っていました。しかし、チェーン店の普及で、各地域の特性は目立たなくなってきています。今後はAIを利用したやり方で、全国一律になるのでしょうか? それとも、AIが地域風土を織り込んでくれるのでしょか? 各地域の文化や風土は大切にして欲しいものです。多彩であるほど、これから起きる環境変化への対応力が高くなるのでしょうから!

瀬戸内海沿岸は!

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 瀬戸内観沿岸は、歴史的には日本での商売・情報・外交の中心地域。しかし、いまは東京が中心になっていす。東日本の風土は、我慢強く、トップの施策を忠実に実行する風土があるため、多くの大企業は、組織運営が楽なため、東京に本社を移してきた。大量生産時代はそれで成功してきたが、バブルがはじけた以後も、同じ発想で組織を運営してきたため、長い停滞がつづき、大会社が大事故を起こしたり、品質をごまかしたり、そんな現象がおきている。トップが苦労しないと、下の者がうごかない大阪などの西日本では、いろいろな視点の持ち主が共存しているので、そこに目を向けるトップがいれば、変化に対応できるのでしょう!