鎌倉時代、日本は内乱や大震災.叡僅疫病の蔓延など、まさに地獄の様な悲惨な状況にあり、それらを憂えた日蓮大聖人は『立正安国論』を著し幕府に奏上し、法華経の思想に基づく国家の安寧と民衆の救済を提起した。
しかし、幕府は政策への中傷と受け止め『貞永式目』の「悪ロの咎」に当たると解釈し、文永八年(1271)九月十二日、鎌倉松葉ケ谷の草庵で説法中の日蓮大聖人を捕らえ、市中引回しの上、この龍ノロの刑場に連行した。
日蓮大聖人の場合、幕閣による評定(裁判)を経ず刑場に連行した為、幕閣からも異議が出され、処刑中止を求める意見が多く、幕府は夜半に至り龍ノロの刑場へ処刑中止の使者を送った。
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鎌倉 腰越 日蓮の刑場(処刑中止)の跡に「龍口寺」
鎌倉 鎌倉では珍しい五重塔「龍口寺」

龍口寺の五重の塔は明治四十三年(1910)竣工、棒造り銅板葺き、神奈川県で唯一の木造本式五重塔である。初層の上部には彫刻師、永田伊助の手になる日蓮大聖人御一代記が奉納されている。
五重の塔は、この世と、また、私たち人間を形づくっている五つの要素である
「地」、「水」、「火」「風」、「空」の五大を意味する。