開山は啓運日澄(けいうんにっちょう)です。日澄は、大町名越(おおまちなごえ)の同じ日蓮宗の妙法寺(みょうほうじ)の住職をしていましたが、1483年(文明15年) にこの啓運寺を創立したということです。創立当時お堂は、松葉ケ谷(まつばがやつ)に建てられましたが、その後現在の場所に移転してきたといわれています。
日澄は、博学で多くの知識をもち、徳の高い名僧といわれた人で、法華経(ほっけきょう)を研究して55巻からなる『啓運抄(けいうんしょう)』という書物を1503年(文亀3年)出版しています。そのほかにも多くの本を書き残した学僧でした。