注目したのは、鳥居上部の笠木、島木が一本物の石から創られている事と、反りの大きさである。普通島木部分は柱間において直線であるが、この部分までが大きな反りが付けられている点である。創られた時代は、亀山八幡宮の鳥居が萬治二年(1659年)と支柱に彫り込まれている。八幡宮鳥居支柱に刻まれた文字を読むと、大工石屋与七郎、小工石屋助六、石屋中と有り棟梁与七郎、助六を中心に石工集団で創っている事が伺える。笠木島木が一本物の石で、巾約20尺5寸(6.15m)反りが大きく、豪快で力強く両翼を上げた迫力満点の鳥居で、横綱の不知火型の土俵入りをイメージして創られたのではないかと、推測したい。