佐助稲荷には、次のような話が伝えられています。
源頼朝が、伊豆の蛭ケ小島に流されていたとき、夢を見ました。
ひとりの気高い老人が現われて。
「あなたは清和天皇に始まる源氏の直系の子孫なので、早く兵を挙げ、平氏を滅ぼして天下を統一しなければならない。その時期が来たことを知らせに来た。」
というのです。頼朝が、
「あなたはどなたですか。」
と尋ねますと、
「わたしはかくれ里の稲荷である。」
といって消えてしまいました。
頼朝がその老人の教えに従って兵を挙げ、平氏を倒して鎌倉に幕府を開くことができました。