【伝説 背高地蔵さん】
浄上寺の子安観音の後に、延命地蔵さんがあります。この地蔵さんは高さ三メートルののっぽなので、子ども達からは背高地蔵さんと呼ばれています。
むかしのことです。背高地蔵さんを高須大田にある福善寺にお杷りすることになって、みんなで背高地蔵さんを車に乗せ引いていきました。車に乗せられた地蔵さんは、海沿いの町を眺めながらゆったりと福善寺に向かわれました。浄土寺の所まで来たとき、みんなは一休みしました。
願いを聞きいれて、お日様のよく当たる見晴らしのよい所に背局地蔵さんをお紀りしました。
そして、福善寺にはこの地蔵さんと同じのっぽの地蔵さんをおつれして、お祀りしたとのことです。
尾道民話伝説研究会 編「尾道の民話・伝説」
(2002年5月刊)より転載
一休みが終わって、みんなまた車を引いて、押して出かけようとしましたが、今まで動いていた車がどうしたことか急に重たくなってびくともしません。みんな困ってしまって、浄土寺の和尚様に拝んでもらいました。
するとこの背高地蔵さんが「私はこの浄土寺がと
ても気にいった。
するとこの背高地蔵さんが「私はこの浄土寺がとても気にいった。ここに祀ってもらいたい。そうすれば人々の首から上の病はどんな病でも治そう」と言われました。
そこで相尚様は慈悲深い地蔵さんのわがままな
宝篋印塔(重要文化財)
1348年の銘 総高:2.92m 基礎 上部の曲線の集合・椀のような輪郭をもつ格狭間が装飾性 を豊かにしている。南北朝期を代表する塔。
納経塔 石造宝塔(重要文化財)
1278年の銘、総高:2.8m 塔身・露盤・請花の形態は古調で、全 体的に重厚豪快な鎌倉時代の逸品とされる。鎌倉幕府が、元寇襲来の危機を切り抜けるため祈願し、経を納めたとの説もある。