潮声山 耕三寺(浄土真宗) 未来心の丘
尾道市瀬戸田町鹿田原  標高:34.4m
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 未来心(みらいしん)の丘。

 境内北方に位置する。瀬戸田の町と瀬戸内海を見渡せるイタリア産大理石を用いた環境芸術。彫刻家杭谷一東の作。


 制作にあたって、「金は出すが、口は出さない。」と言って制作を依頼したとか。イタリアで制作し、ここで組み立て、調整した。

 仏教護法の十二天よりテーマが設定されているようです。「十二天」とは、古代インドの聖典ヴェーダに登場していた神々が仏教に取り入れられ、十二天となりました。
 中国では唐代に成立し、日本には平安時代前期に持ち込まれたそうです。
 東西南北などの八方位に、天・地と、さらに昼・夜が加わって、十二天のかたちができあがりました。密教では曼荼羅(まんだら)に描かれ、主要な地位を占めています。
 広さ約5,000平方メートルお大理石の庭園で、彫刻家  杭谷一東(くえたにいっとう) 氏にその制作を依頼したもの。使用されている白い大理はイタリアのもので、船で運んだものです。

 瀬戸内周辺は花崗岩の産出地で、それを知っている人は違和感を覚えるのでしょうが、作家はそれを狙ったのでしょうか?
 杭谷一東氏は、尾道市の北の世羅郡甲山町出身、彫刻家 圓鍔勝三氏に師事、その後、イタリア国立アカデミー(ローマ)彫刻科入学し、同アカデミーでファッツィーニ教授に師事した。


 未来心の丘は大理石でできている。大理石は母なる海から生まれた…いわば水の神だと思っている が、大理石の作品の中で遊ぶことは、水の神が見 守りエネルギーを与えているように思える。ちょう ど子供たちを見守る母の存在のように。

(杭谷一東氏のホームページより抜粋)
 広島県世羅町出身の杭谷さんは子供の頃、 川で跳ねている魚を追いかけて遊ぶ中で五感が育まれたという。その感性がこの自由な丘をつくり出したのでしょうか。




未来からの炎

 東南方を護る「火天(かてん)」の炎 善の炎はなにを焼き尽くすと、火は古くから信仰の対象とされた。

 東:帝釈天、東南:火天、南:焰摩天、西南:羅剎天、西:水天、西北:風天、北:毘沙門天、北東:伊舍那天、天:梵天、地:地天、日:日天、月:月天
 製作者の杭谷さんは、丘を訪れる子供たちに自由に作品に触れ、 乗り、遊んでほしいと望んでいるとか。

(子供の安全ばかり考えていると、内なる 『五感の種』 は育たないのでしょうね。)
 白亜の大理石が、 青い天空に向かってそそり立つ。巨大なモニュメントが立ち並ぶ。
山門、庭: 五重塔、宝蔵: 孝養門、本堂: 千仏洞地獄峡: 書院潮聲閣: 金剛館:
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