潮声山 耕三寺(浄土真宗)  二段目
尾道市瀬戸田町瀬戸田  標高:8.7m
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 耕三寺(こうさんじ)は、尾道市瀬戸田町(生口島)にある仏教寺院です。1936年から伽藍の建立が始められた新しい寺院で、日本各地の古建築を模して建てられた堂塔が建ち並び、「西の日光」「母の寺」とも呼ばれています。小高い山を利用しており、この第二段には、室生寺の五重塔を模した「五重塔」、また、四天王寺の金堂を模した「法宝蔵」などがあります。

 一目見ると派手なお寺という印象ですが、仏教が伝来したとき、それを広めるため豪華で大きな建物をつくり、人々を仰天させ、朝廷の力を鼓舞した時代はこのようだったのか、と思い巡らすことも出来ます。そういう意味では、歴史を実感する場所でもあるのでしょう。
 法宝蔵(近代美術展示館)

 これは大阪・四天王寺の金堂をもとに建立されたもので、二重入母屋造りの錣(しころ)屋根や、連子窓など荘重な美を醸し出しています。
 大阪の四天王寺は、聖徳太子が建立したの中心伽藍内の金堂。聖徳太子の本地仏の救世観世音菩薩(クゼカンゼオンボサツ)を祀ってあります。ちなみに「救世観音」は平安時代に法華経信仰から広まった名前です。
 潮聲閣コレクションの、近代美術部門を展示。
 五重塔(室生寺の五重塔がモデル)

 「女人高野」として知られる室生寺、その本堂横の高い石段を上った先に建つ五重塔は、平安時代初期の延800年頃の築です。その五重塔を模したもので、心柱は鉄鋼製。第二次大戦後の起工で、1955年に完成したものです。
 塔の建築のため、室生に滞在して図面を作り完成したものです。心柱は鉄製で、室生の五重塔が柿葺であるのに対し、垂木を使用するとともに、各層を銅板葺としています。




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