相武台よもやま話 「相模野[相模原]台地」 :相武台歴史同好会
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左上の写真

 冠水注意の標識 東大沼2003(平成15)年12月、都市化により、台地上の凹地も目立たなくなったが、大雨が降ると、冠水しやすい場所はまだ残る。

左下の写真

 相模川と段丘 当麻・下溝付近1987(昭和62)年12月、下溝付近から北万を望む 段崖下の沖積低地に水田(当麻耕地)が広がり、後方の自然堤防上に当麻宿集落がある。
右下の写真

 キャンプ淵野辺跡地周辺の雑木林 1987(昭和62)年、高根付近から南の大野台・松が岡方面を望む。上段の雑木林はかなり減ったが、この付近には現住も散在する。

 沖積低地:河川の氾濫など、流水が運んだ土砂などが雄積して形成されている低地部分。堆積値。沖析地自然堤防:河川の流路両側に自然にできた。上砂などの堆積による堤防状の高まり。
沖積低地:河川の氾濫など、流水が運んだ土砂などが雄積して形成されている低地部分。堆積値。沖析地自然堤防:河川の流路両側に自然にできた。上砂などの堆積による堤防状の高まり。
  赤土と呼ばれる粘土質の土壌は、富士・箱根の火山活動から噴出した火山灰や軽石で形成されている。堆積した赤土の厚いところでは20mにも達しています。
  相模原市内で相模野台地の地層の見られる所は、大正坂、七曲り、田名向原、道保川、古淵の境川沿いです。

①古淵の境川沿い … 相模野第1スコリア、始良(あい ら)Tn火山灰がみられます。
②陽光台小学校南 … 相模野第1スコリア、始良Tn火 山灰、箱根東京軽石がみられます。
③道保川公園 … 関東ローム層が見られます。
④七曲り … 相模野第2スコリアがみられます。
⑤宗祐寺 … 富士相模川泥流堆積物がみられます。
⑥望地キャンプ場への坂道 … 中津層群の泥岩中のテフ ラ層がみられます。
⑦田名向原遺跡 … 関東ローム層、富士相模川泥流堆積 物がみられます。
⑧当麻山公園付近 … 相模野第1スコリアや始良Tn火 山灰がみられます。
⑨当麻東原古墳公園下 … 相模野第1スコリア、始良Tn 火山灰がみられます。
⑩大正坂 … 相模野第1スコリア、始良Tn火山灰、相 模野第2スコリア、箱根東京 軽石がみられます。
 火山灰や軽石など火山噴火の時に噴出されるものをまとめてテフラと呼びます。相模原市内で相模野台地のテフラ層が見られるところは、都市化などにより少なくなってしまいました。それでもまだ、数ヶ所でテフラ層を観察することができます。実際に身近にあるテフラ層を観察してみましょう。

 中津層群の泥岩の間に白色のテフラ層が挟まれています.厚いものは30cmくらいあります。

・箱根東京軽石 関柬口一厶層中の白色のテフラ層です。相模原市内では厚いものは30cmくらいあります。
・相模野第2スコリア 関東ローム層中の黒色や赤褐色のスコリア(黒っぽい色の軽石)層です。相模野第1スコリアと比べて薄く、よく探さないと見つかりません.
・相模野第1スコリアと始良Tn火山灰 関東ローム層中の厚さ約10cmの黒色スコリア層が相模野第1スコリアです。相模野第1スコリアの10~15cmくらい下にまわりと比べて明るい色の部分があります。この部分に始良Tn火山灰が含まれています。まれに白色の火山灰が集まった数cm程度のレンズ状をした部分が見られます。
 「相模原の新田・新開分布図(『相模原市立博物館常設展示解説書」による)市域には、5か所の新田と6か所の新開地があるが、中でも1670年代(寛文・延宝期)に開発が始まった矢部新田が最も古い。


 畑の耕作麻溝台 1956年(昭和31年)11月麻溝台周辺には、戦後、麻溝台開拓団をはじめ、振興青年・溝上・一青会・豊原の各開拓団が入植した。
 新田開発:江戸時代、新たに新田・新畑を開発することを総称して新田開発という。明治期の開拓地は小規模となるが“新開”と呼ばれる。江戸時代以降、神奈川県下のうち相模原市域は、相模野を対象として最も広範囲に新田開発が行われた地域であった。 市域には、5か所の新田と6か所の新開地があるが、中でも1670年代(寛文・延宝期)に開発が始まった矢部新田が最も古い。
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