竜王山 石仏群
尾道市日比崎町  標高:144.5m
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山上ヶ嶽に出現した釈迦如来の化身

 奈艮県の吉野にある大峯山脈、山上ヶ嶽より湧出したといわれる<蔵王権現>は<金剛蔵王権現>、<金剛蔵王菩薩>ともいわれる。〈権現>とは、仏が衆生を救うために、神など仮の姿で現れることをいう。本地垂遊説では、日本の神々は仏が権現として出現したものと考える。
 蔵王権現は、過去の釈迦如来、現在の千手観音、未来の弥勒菩薩の垂迹神で、これら三仏冥合の<教令輪身>とされた。教令輪身とは、救済しがたい衆生を折伏するために愈怒の姿で現れることである。
 日本古来の山岳信仰に神道・密教・陰陽道などの要素が混成して成立した<修験道>は、奈良時代の山岳修行者、役行者をその開祖としている。修験道では、釈迦如来・観音菩薩・弥勒菩薩の三つはすべて釈迦如来の現れ〔三密一仏〕で、三体の仏が融合して一体の仏として現れたのが蔵王権現であるとする。
(「図説あらすじで読む日本の仏様」速水 侑監修より)
伝説によれば、役行者(役小角)が、古来<金峯山、金の御嶽>とよばれていた霊地(山上ヶ嶽)で一千日の仏道修行に入り、末世の汚れた世の中にふさわしい本尊の出現を期して、一心に祈念をこらしたところ、最初に釈迦如来が現れた。しかし、その姿は末法の衆生を教化するには柔和すぎる、として役行者はこれを
 祈り退けた。次いで千手観音、さらに弥勒菩薩が出現したが、いずれも行者を満足させることはできず、最後に<湧出岩>より出現して岩盤の上に立ったのが蔵王権現だったという。





 蔵王権現は、役小角が、吉野の金峯山で修行中に示現したという伝承がある。釈迦如来、千手観音、弥勒菩薩の三尊の合体したものとされる。
 蔵王大権現

 日本独自の山嶽仏教である修験道の本尊、正式名は金剛蔵王権現、または金剛蔵王菩薩。究極不滅の真理を体現し、あらゆるものを司る王という意。
 これほど大きな蔵王権現像はあまり見ない。

 蔵王権現の右手に、普通は三鈷杵を持っているのですが、巻物のようなものを持っている。
 石鎚社の石垣の下に4体の蔵王権現石仏

 右手をあげて杵のような独鈷を持ち、右足を高く蹴り上げ、左足で立つ。
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