PHP文庫
ム01-04
邑井 操
遅咲きの人間学
大器晩成のすすめ
邑井先生は、「男たるもの、生活のために働くなどという考え方は捨て、自分のためにノビノビと働くようでありたい」と言っておられる。もちろん、家族を路頭に迷わすことなどあってはならないが、家族を養うためにのみ、汲々とするようなスケールの小さい人生にはしたくないものである。
また、先生は「人間は根明でなければいけない」あるいは「仕事・人生は楽しくなければいけない」という考えを持っておられる。
このような考え方を頭の中において読むと、さらに面白く読めるはずである。
仕事の成功や富みを急ぐあまり、現代ビジネスマンは目前のことに一喜一憂し過ぎてはいないか。人生80年となった今日、そんなにあくせくしては身も心も休まらないし、たとえ成功したとしても、“早散り”の悲劇を招いてしまうだけである。
本書は、大器晩成の哲学をあますところなく説きながら、人生における本当の幸せとは何かを考えさせてくれる書である。
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