建長寺法堂の本尊には、大悲閣にあったとされる千手観音像が祀られています。
本尊の前の釈迦苦行像は、釈迦が極限の苦行・禁欲(断食)をし、痩せ細っている姿を現しています。ガンダーラ文明の遺産でラホール中央博物館に安置されている像の模造だそうです。
「千手観音」と呼ばれる観音像は、数えてみると手は42本しかない。42本しか手がないのに、「千の手の観音様」と呼ばれるのはなぜだろうか。
千手観音像は、正面に合掌している2手と両肩の先から出ている40手がある。この40本の手は、宝螺(ほうら)(法螺とも)、日精摩尼(にっしょうまに)、
数珠(じゅず)などを持ち、これらはそれぞれにご利益をもたらしてくれるといわれています。
観音像の手というのは、1手で25手分の働きを表すので、40手だとその25倍分ということになり、しめて1000手を表すことになので、42手しかない観音像でも、千手観音になる。