観音堂の内部
観音さまは菩薩ということになっていますが、本当は菩薩よりも位の高い正法妙(しようほうみよう)如来という如来さまです。それが、人々を救うために、わざわざ位を低くし菩薩となってくれています。優しくて慈悲深いお方なのです。しかし、「病気で苦しいから治してください」「貧乏は辛いから金持ちにしてください」と目先の利益を求めても聞き入れられず、一心に信心し、お願いしなければいけないらしいのです。
六地蔵。尾道の多くのお寺にありますね。
六地蔵は、仏の世界に行くには六つの苦の世界、それは、罪が罪を生む苦の世界の地獄、飢え、欲ばりの世界の餓鬼、動物的無道徳の世界の畜生、争い続けて平和のない世界の修羅、生老病死、天災に苦しむ世界の人間、快楽に溺れ、死の苦しみのある世界の天界の六道の辻を通り抜けなければならないのですが、その六道それぞれでお地蔵さまが衆生を救ってくれるのです。
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お坊様に、二つの部屋の好きな方をお使いくださいという。一つ目の部屋には美しいおなごがいて、二つ目の部屋には仏像がまつられていた。お坊様は小僧の手前もあるので仏像の間に入り、お経を唱えていたが、やがて小僧さんが居眠りを始めると、隣のおなごの部屋に行き、お酒をごちそうになった。
しかしそのおなごは和尚さんが狐の手ぬぐいを使って化けていたもので、突然不動明王に変身して「こらあ!坊主が酒のんだな!!」と怒りだしたので、お坊様は驚いて逃げていってしまった。
その頃、あの狐はと言えば、騙されたとも知らず、和尚さんの頭巾で娘に変身したつもりになって、
そのままの姿で町を歩いていた。人が狐を化かすというお話です。