御袖天満宮 → 福善寺へ
距離:160m 標高 出発:38.3m 到着:22.3m 最高点:38.3m 最低点:22.3m
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 社務所の右側へ。
 この間を通り、石段を下ります。
【民話 力じまんの和七】【A】

 明治の初の頃のことです。尾道の港の仲仕たちは、畳表を上げ下ろしする表仲仕と、海産物を上げ下ろしする浜仲仕とに別れていました。
 表仲仕の和七は心やさしく働き者でだれにも
まして力持ちでした。
 そんな和七の鼻をあかそうと、浜仲仕たちの考えたのが、天神さんの五十五段の石段を、三十貫の鉄棒を二本担いで下りることです。
 この挑戦を和七はうけてたちました。そして当日、大勢の見物人に囲まれて和七は、六十貫の鉄棒を
いっきに胸まで持ち上げると、石段の中程まで下りていきました。しかしその後、和七は苦しそうになり足も遅くなりました。そして「天神さん、一生一度の力ですぞ。」と天神さんに誓うと、石段の中程まで下りていきました。しかしその後、和七は苦しそうになり足も遅くなりました。そして「天神さん、


















 桃咲稲荷神社。
一生一度の力ですぞ。」と天神さんに誓うと、すべての力をふりしぼって、最後の一段を下りきりました。 その後表仲仕と浜仲仕のいざこざもなくなりました。
尾道民話伝説研究会 編「尾道の民話・伝説」 (2002年5月刊)より転載
和七の話し】【B】

 映画ファンなら必ず訪れるのが御袖天満宮(みそでてんまんぐう)。大林映画「転校生」の舞台となった石段があるからじゃ。
 上から転げ落ちて、男女が入れ替わってしもうた、
あの石段じゃ。
 石段は五十五段あるんじゃが、あれほど立派な石段はなかなかお目にかかれん。
 すべて花崗岩(かこうがん)で造られとるんじゃが、一段の長さは5mほどあってな、すべて一本石でひとつも継ぎ目がないんじゃ。
















 御袖天満宮の参道に出ます。右折し、参道を下ります。
 あまりよう出来過ぎたので上から二段目だけは継いであるがの。
 その石段から下ったわきに、力石をかついだ和七(わひち)の像が立っとる。
 力石とはな、力自慢たちが力を競うために作られたもんで、持ち上げた人の名前が彫り込まれとるん
じゃ。
尾道には、力石(ちからいし)がぎょうさんある。
 西国寺や住吉神社にもたくさん転(ころ)がしてあるぞ。
 力石がどれほど重たいかは、西国寺に行って抱えてみればすぐわかる。
 じゃが、覚悟(かくご)して行くんじゃぞ。
 ちょっとやそっとじゃ、持ち上がらんからの。
 さて、和七に話しをもどそうかのう。
 和七は、今から百年ほどむかしにな、荷物を運ぶ仲仕(なかせ)をしとった。
 町の人気者でのう、なにしろ人の二倍も三倍も