艮(うしとら)神社
尾道市長江一丁目  標高:15.2m
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瑞祥の動物として神聖視されたカメ

 古来、カメは瑞祥(ずいしょう:めでたいしるし)を告げる動物として崇められました。たとえば715年に元正天皇が即位したとき、松尾大社の御手洗谷に霊亀が現われたことを瑞祥とし、元号が「霊亀」と改められた。聖武天皇の時代の729年には背中に「天王貴平和百年」という文字が浮かび上がった霊亀が献上されたため、「天平」と改元されています。また、770年、肥後国より白い亀が献上されたことから「宝亀」と改められるなど、
「亀のように」

 「幸運」を自分のもとに引き寄せるための努力は、焦ってはいけません。慌てる必要はないのです。
 亀のように遅い歩み方でもかまいませんから、休まずに、少しずつ続けていくのがいいのです。

 石造の神亀(しんき)

 神亀には耳があり、繊細に掘りがされています。亀の口から水が出ています。「亀は万年」と言われて縁起が良く、亀の長寿にあやかったものなのでしょうか。
カメと改元が結びつけられた例は多く残る。カメを神聖な動物として信仰していた様子がうかがえます。
 『古事記』は、九州の神武天皇が[ヤマト建国]を目論み瀬戸内海を東に進んでいたとき、海の彼方から、釣り竿を抱え、亀に乗った男がやってきて、水先案内人を買ってでた、と記しています。
 少し変わった手水鉢を見ることができます。ー般的な手水鉢は、龍の口から水を吐くものが多いのですが、ここでは長寿にあやかり、亀のロから水が出ています。
 尾道型と言われる「玉乗り型狛犬」。玉に前脚を乗せたポーズの狛犬。
 狛犬には「邪気祓い」の意味があるとされています。




 石に猫の顔が描いてあります。
 大楠の樹齢も900年を下らないと推定され、この神社と共に尾道を見てきたのでしょう。古木は広島県の天然記念物。
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