吉備津彦神社(一宮神社)(祭神:大吉備津彦命)
尾道市東土堂町  標高:20.2m
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    虎に化けた「猫?」
【伝説 ベッチャー祀り】

 江戸時代の終わり、尾道に疫病がはやった。毎日たくさんの人たちが死んでいきます。薬を飲んでも神仏に祈っても、何の効きめもありません。
 「ああ、このままでは尾道の町は滅びてしまう」誰よりも心をいためていたお奉行さまも、病の床に伏してしまった。高熱にうなされながら、お奉行さまは幻覚を見ました。
 目の前に不思議な老人が現われ、「わしは吉備津彦じや。今から鬼と獅子をつかわす。病魔と戦わせ、おまえをもとの元気な体にしてやろう」
治まつたということです。
 これがべッチヤー祭りのはじまりで、獅子と三匹の鬼に扮した氏子が尾道の町中を鉦と太鼓の囃子でねり歩きます。獅子にかまれ、鬼たちの持っているササラ棒でつかれると、病気にかからないと信じられ、子どもたちは「ぺッチヂヤー、べッチヤー」などとはやしながら鬼たちについてまわります。日本の奇祭の一つにもなっています。


尾道民話伝説研究会 編「尾道の民話・伝説」 (2002年5月刊)より転載
ベッチャー祭で使われる面、ソバ、ベタ、ショーキー
言いました。バリバリと大きな音とともに一匹の獅子と三匹の鬼がぬっと表れました。
 一匹は四角の赤ら顔、目をぎらつかせ、鼻はおしつぶされたように顔のまん中にひろがっています。次の一匹は色は白く細面、ロは耳まで裂け、金色の角が生えています。もう一匹はまつ赤な顔に高い鼻、
まるで天狗です。獅子と三匹の鬼は、何やら呪文を唱えながら、たてがみを振り乱し踊り、疫病を追い払いました。
 その後お奉行さまは神社に命じて、うなされながら見た獅子と三匹の鬼のかっこうをさせ、三日三晩病よけのお払いを行うと、その日から疫病はぴたりと






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