と、右側に「曇華殿(どんげでん)」の額を掲げた仏殿があります。
仏殿には、室町時代に造られたという三世仏坐像という向かって左から阿弥陀(あみだ)・釈迦(しゃか)・弥勒(みろく)の各如来(にょらい)が安置され、それぞれ過去・現在・未来を意味するといわれています。
鎌倉市教育委員会発行「かまくら子ども風土記(13版)」より
弘安四年(1281)、北条時頼の子・北条宗政が没したとき、宗政の妻と子がその菩提を弔うために建立。開山は宋僧の大休正念(だいきゅうしょうねん)、兀庵普寧(ごったんふねい)、入宋僧の南洲宏海(なんしゅうこうかい)の三僧。
もともとこの浄智寺は、後ろに控える谷戸一帯に巨大な寺院を構えていたのだが、いくたびかの戦乱を経て衰退し、現在の総門と山門、仏殿だけが残ったという。なかでも、山門は飾楼を兼ねた珍しい門で、歴応三年(1340)に鋳造された銅鐘がいまも残っています。