PHP文庫

2006/06/19

あ33-01

有吉玉青

がんばらなくても大丈夫

　子供のときは「がんばって」食べたけれど、人参は苦手。大人になったんだから、もう「がんばらなくても」いいじゃない。悩みだって、同じこと。前向きに！が苦手だったら振り返ろう。失敗してオロオロ、人との摩擦にイライラ、考えすぎてクヨクヨ……悩んだからこそつかめる「何か」が、きっとあるから。誰もわかってくれない−−−不器用なあなたの心をやさしくほぐす、アドバイス・エッセイ。

　がんばるのは大切なことです。ただ、がんばったからいいことがある、という短絡的な考えをやめてはどうかと思うのです。また、がんばらない、ということも、物事に対するひとつの対処の仕方なのではないか、とも思います。そして、案外これは、苦痛なことかもしれません。とりわけ、悩みを抱えたとき。人はなんとかそれを解決したいと思います。がんばって、早く解決しなければ、と思います。けれどそんなとき、思いきって悩んでしまったらどうでしょう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本書「あとがき」より

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