PHP文庫
こ11-01
小林淳宏
定年からは同行二人
四国歩き遍路に何を見た
(「濡れ落ち葉亭主」「主人在宅ストレス症候群」など)こんな言葉が流行る世の中であればこそ、小林淳宏さんの巡礼の記は読者に多くを教えてくれるのではないだろうか。自分の内に全ての原因を見つけひたすらに謙虚になろうと努力することの大切さ、思いあがりの恐ろしさ、優しい心のうれしさをどのようにして自分のものとしていけるのか。日本人にかけるといわれるのが宗教心だが、神仏にすがりつつ自分をみつめることが、どれほど多くの心の宝を与えてくれるかを小林さんの歩き遍路の体験が教えてくれていると思う。
時間に追われる記者生活を定年で退職した後、四国お遍路の旅に出た著者。禁酒禁煙の誓いを破って挫折しかけた日もあり、「仏罰」で同じ場所をぐるぐる歩かされた日もあり、裸の自分と向き合い歩き続けた四十一日間。限りなく無我の境地に近づいた八十八番目の霊場で著者にもたらされた“法悦”とは?……人生再出発の意味が問われる現代、真の生きがいについて考えさせる感動の一冊。
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