岩屋山山頂
尾道市向東町  標高:92.5m
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 岩屋巨石ははるか昔に人が造形したと考えられている岩です。
 それは人造の傷跡があることから推測され、岩屋巨石のその造形は古代太陽信仰に基づいた太陽の周期とリンクしたものになっており、古代人の歴の知識が込められていると考えられます。
 また、この岩屋山の山頂には尾道水道を見渡せる絶景のパノラマビューがあり、尾道三山の寺院(千光寺、西郷寺、浄土寺)と、この岩屋山との不思議な関係を眺望することができます。
 (「岩屋山ミステリーツアー」の案内板より)

 巨石が折り重なっています。
 岩屋山は補陀山(ほださん)西提寺の寺領で、現在は尾道大橋としまなみ海道によって、寺と岩屋山と分断されたかたちに見えますが、岩屋山と一体となる寺でした。

 山号の「補陀山」は、観音普薩の住む所を意味します。だから尾道三山の三古刹(浄土寺、西国寺、千光寺) がすべて観音信仰で、それぞれの観音普確が岩屋山を見つめるように設計されたと考えることも可能です。

 また、西提寺も岩屋山を向けて造営されており、尾道に古くからあったとされる浄土寺、西國寺、千光寺、そしてこの向島・西提寺をふくめた四つの古い寺がこの岩屋山を向けて造営されています。

 四方から特定の山に向けて仏教寺院が造られた例が他にあるのでしょうか。何かが隠されている自然信仰の景観上に企てた陰陽思想と仏教信仰な気配がします。
 (「隠された神話」 稲田全示著より)
 薬師堂
 薬師堂内部
 観音菩薩には三十三の変化身があると『観音経』に記されています。救いを求める人の状況や人格に応じてすがたを変えるためです。ここから聖観音を基本とした十一面観音等の「変化観音」が派生しました。
 聖観音菩薩は一面二臂で、多面多臂はありません。阿弥陀如来の脇侍なので、宝冠には阿弥陀の化仏
を付しています。この化仏は観音共通のシンボルです。そして主に右手に蓮の花、左手には水瓶を持ちます。

 日本最古の仏像は飛鳥時代のものです。人気は当時から高く、仏教説話集『日本霊異記』や『今昔物語集』にもたくさんの話が収められています。人気の理由は現世利益的なところ。その名を唱えれば火難など七つの災難から逃れられ、念じれば三毒(怒ること・妬むこと・愚痴ること)が離れるそうです。
 頂上の巨石群
 北側(尾道側)です。




 南側から見上げると「恐竜岩(怪獣岩)」ですね。

 南からのやってくる“魔物”から、尾道を守っているのでしょうか。