辻薬師堂
鎌倉市大町2丁目 標高 7.5m
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 病気を治してくれるありがたい仏さまである薬師如来。正式には薬師瑠璃光(るりこう)如来といいますが、薬師は薬剤師ではなく、薬師(くすし)で、医者のことです。だから別名を医王ともいいます。
 参考に、仏の中の薬剤師は薬王(やくおう)菩薩と薬上(やくじょう)菩薩で、
もと星宿光(しょうしゅくこう)と電光明(らいこうみょう)という兄弟だったのですが、ヒマラヤの薬草を採って人々の病気を治した功徳で菩薩になったのだそうです。
 薬師如来の梵名はバイシャジヤグルバイドゥールヤプラバージャ。




バイシャジヤグルとは医者の中の首長の意味で、バイドゥールヤは青いサファイヤの瑠璃です。
 瑠璃光如来というのは、西方極楽浄土の阿弥陀如来に対して東方浄瑠璃浄土の教主を意味しています。「浄」とは清らかなという意味で、薬師の浄土は瑠璃を地とし七宝で出来た理想世界とされています。
 如来のご利益は、高尚で抽象的なのが普通ですが、薬師如来は例外的に「病気を治してあげましょう」と、手に薬壷を持ち、具体的な現世利益を看板にしています。手に物を持つ如来は薬師だけです。
 さらに、ご利益がよりたしかなものになるようにと、補佐役として、
善名称 吉祥王(せんみようしようきついようおう)如来、宝月智厳光音自在王(ほうげつちごんこうおんじざいおう)如来など、難しい名前の六如来を光背につけています。普通、七薬師とか七仏といわれるものは、これに本体の薬師を加えたものです。




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