尾道市:向島一周自転車旅
移 動 時 間:3時間32分   移動平均速度:9.7km   積 算 距 離:34.3km
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 フェリー乗り場から海沿いに岬に向かう、なんだか行き止まりのニオイ(予感)がする。
 しかし、今日のテーマは「海岸線を走る」だから、そのまま進む。

 途中、釣り人が10人以上いた。
 やはり、岬の先端は道がなくなっている。

 戻る、自転車で。しかし、平坦のため負担はない。むしろ行き止まりを確認できたことで、なんとなく納得がいく。
 店の前に、大きなゴリラがいました。
 フェリー乗り場付近まで戻り、登り(南)の坂道に入る。

 家並みがなくなったあたりから自転車を降り、押しながら坂道を登る。

 宮城道雄作曲「春の海」という琴の名曲があるが、近くの港である鞆の浦(福山市)の海をイメージし作曲された。ここと似た雰囲気の海だ。


(宮城道雄は8歳で失明するが、その前に住んでいた鞆の浦の風景をイメージし作曲した。
 春・夏・秋の間の土日は、「尾道~鞆」間の高速船が運航されている。1時間あまりの船旅を楽しむことができる。)
 坂道が下りに変わるあたりから、向島の南側の景色が見えてきた。

 加島、百島といった、子供のころ海水浴でよく行った島が見えてきた。そういえば、さっきのフェリー乗り場に、百島行きの案内があった。
 坂を下り海岸線を走る。クルマが少ない。と言うより、ほとんどいない。ほどよい風を受けながらのんびりと走る。

 ただ、蝉の声だけが追い立ててくる。






(知らない海で泳ぐ場合は、地元の漁師さんなどから海の情報を得ることが望ましい。)
 このあたりの風景は「瀬戸内の風景」と言ってよく、“気持ちをのんびり”させてくれる。

 とくに何かがあるわけではないが、景色と潮風と潮騒が、心を自然の中に取り込んでいってくれる。地元に住んでいればごく当たり前のことだから、この良さ
を意識することもないだろうが、故郷を離れると気がつくようになる。

 高校生時代は、季節を問わず自転車でこのあたりによく来た。最も私が好きな季節は、3月の少し暖かくなりはじめた時期だ。
 海の水がこの時期はきれいだ。風は少し強い時期ではあるが、寒い中に、少し暖か味を感じ始める。

 この風に当たっていると、無心になることができた。