西国寺(真言宗醍醐派の大本山) 山門
尾道市西久保町  標高:24.4m
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つけて、仁王さんが一歩も出られないようにしました。
 仁王さん、本当は遊びに出歩かれたのではなく、町の安全を願って、夜回りをしてくださっていたのです。
 仁王門の格子というのは、たいてい中ほどから上にはないものですが、西国寺のは仁王さんが出られなくするためのものですから、上までいっぱいに格子が打ちつけられてあります。

尾道民話伝説研究会 編「尾道の民話・伝説」 (2002年5月刊)より転載
仁王像

 「あ(阿)」は口を開いて発する最初の字音、「うん(吽)」は口を閉じて発する最後の字音で、すべての法のはじまりと究極を象徴しています。密教では(阿)をすべてが生じる理念の本体、(吽)はそれらが帰着する智徳を意味するものとして大事にしており、阿吽ですべてのものを表象しています。
 その立派な体格にあやかり、仁王の身体に紙を貼りつける、わらじを奉納する、子どもに両足の問をくぐらせるといった健康を祈願する庶民の信仰も生まれました。
 仏教が世界宗教となったのは、ガンダーラで仏教の教えの真髄を「生きている間に、人に施しをせよ、ということが最も重要だ」となったそうです。仏教は多くのことを言葉で伝えたのですが、真言宗は、「言葉では表現できないところに最も重要な奥義がある」ということで、仏教の中では真言宗が最高の教えだ、としたようです。
 ところで、信長は「能力主義一辺倒」で、生きている間は自分の利益中心で、人のためになる人ではない、ということで呪われたのでしょうか?
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