福本渡船 → 尾道渡船
距離:428m 標高 出発:2.7m 到着:2.4m 最高点:2.7m 最低点:2.4m
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 このあたり、かなり知られるようになったようです。ロケに使われたためでしょうか。












 福本渡船。
 ここを右に出、海のそばを行くことができます。(足下に気をつけて)
【三成の浦島太郎】

 むかし、水成(三成)に嶋子という人がいました。心のやさしい若者で、花小松(神棚に供える松)をとっては、玉の浦(尾道)で商いをし、両親を養っていました。嶋子は玉の浦に行くたびに浜に出て、龍神さまへ
のささげ物として花小松を一本海へ投げては手を合わせておりました。
 ある日のこと、いっものように玉の浦の浜に出函て、花小松を海に投げて拝んでいると、突然沖の方からザワザワと大波がおし寄せてきます。嶋子は息をのんで棒立ちになりました。ところが大波と見えたもの
は、何と大きなサメだったのです。
「私は龍神さまの使いです。花小松をいつもいただいて龍神さまは大そうお喜びです。私の背中へのって、どうぞ龍神さまのところへおいでください」と、サメは言います。嶋子は逃げることもできず、こわごわサメの背中に乗り、目をつむりました。





















 しばらくして目をあけてみると、目の前には絵にかいたような素晴らしい宮殿がありました。と、いつの問にかサメは姿を消して、嶋子は一人美しい砂の庭に立っていました。
「いったいここはどこだろう」と、あたりを見回していると、御殿の中から人の声がします。
「今日は婿君が来られる日です」
 にぎやかな声とともに、女の人が出てきて、嶋子を御殿の中にさそい入れました。しばらくすると、王と思われる人が、気高く衣装を正して出てきました。
「あなたのお気持ちに感謝して、サメを迎えにやりました。来て下さってうれしゅうございます。もうこわ
がることはありません。姫といっしょになって、ここで龍宮の生活をお楽しみください」 と言って、そばの者に嶋子の身なりを整えさせました。奥の部屋へ入ってみると、姫は美しく着かざって嶋子を待っていました。
「断ったらどんなつらい目にあうだろうか。いや、こ





















こには自分の本当の幸せがあるかも知れない」と思うと、嶋子は王や姫の気持ちをありがたく受けて、結婚しました。
 しかし年月がたつと、嶋子は父母の事が思い出され、ふるさとがなつかしくてたまりません。
「姫、私は一度ふるさとに帰りたいと思います。私
のこの幸せを両親にも見せて喜ばせたいのです。またすぐにもどって参りますから」
嶋子の申し出に、姫は大そうなげき悲しみました。
「ふるささとにいらっしゃる御両親さまのことは何一つ心配することはありません。私の父のはからいで、平和に暮らしていらっしゃいます。もし、ふるさとへ
お帰りになったら、二度と会うことはできないでしょう。どうぞふるさとへは帰らないでください」
 姫がどんなにひきとめても、嶋子の心は、もうふるさとのことだけを考えていました。
「そうまでおっしゃるなら、私にとめるカはありません。これを形見にさしあげます。何事があってもお開