PHP文庫

1991/12/16

エ05-01

松下幸之助

心はいつもここにある

　 幸せを売った経営者の人柄と思想
松下さんは、従業員に幸せを売った、消費者に幸せを売った、株主にも幸せを売った、そしてその結果としてご本人も幸せな長寿を全うした私たちにはそのように見える。
　著者江口克彦氏は、二十年の長きにわたって松下さんの側近くに勤めた人である。その江口氏が語る松下さんの言動は、この偉大な経営者の人柄と思想をよく伝えている。ここに描かれた松下さんの人間像は、特定の個人を超越した優れた人間精神を具現化しているといえるだろう。

　 松下は考え抜いた。「考えぬく」ことによって「得心」し、行動の「エネルギー」を生み出していったように思う。（まえがきより）
　すべてがゼロの状況から、世界的企業を育て上げた松下幸之助は、企業経営の目的を単なる利益追求から人間の幸福実現へと高めていった。その思想は、時を越えて我々に語りかけてくる。
　２２年にわたり常にその側にあって薫陶を受けた著者が、日々の交流を通じて、松下幸之助の素顔と思想を余すところなく明らかにする。

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