仁王像は、もともとは、執金剛神(しゅこんごうしん)という、釈迦を守護する独尊でしたが、しだいに二体一対で安置されるようになりました。
肩をぐんと張り、肘も左右に張り出し、両足に均等加重をしたポーズを仁王立ちといいます。
仁王は金剛力士とも呼ばれ、仏法を守護し邪悪をしりぞけるために寺の入口に立っています。
仁王像:「阿(あ)」形
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山号額 月舟宗胡禅師筆。
六地蔵
京都では古いころから、毎年七月の二十四日には六地蔵詣りといって、多くの人が近在の村をまわって歩きました。村の方では休みどころをつくってお茶を出し、子供は道のはたの石仏をひとつ所に集めて来ました。そうしてその顔を白くぬってすべてこれを地蔵となづけ、花をたてて食べ物をそなえて、
町から来た人に拝ませました。夏の夕方の地蔵祭りは、村の子のもっとも楽しいときで、三角にむすんだ小豆飯の味は、年をとるまで誰でもよくおぼえています。土地によっては寒い冬のなかばに、地蔵の祭りをした所もあります。