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タ11-11
葉隠を読む |
戦後の日本はいわば泰平の中、敗戦による混乱、旧支配者層の崩壊、技術革新等々によって各種の矛盾、対立を抱懐させつつ、社会が激変を重ねつつ、富み栄えて行くという、まことに不思議、かつ興味深い時代であった。竹井氏は、この戦後を見事に生き抜き、大成功をおさめた一代風雲児である。その生涯は波乱万丈、その事業も痛快無比だ。
したがって、この著は(葉隠れの著者の)定朝と(竹井氏が)自由自在に語り合っているという趣がある。私はこの本を、二大怪人……怪人物のぶつかり合いとしてこの上なく面白く読んだ。 |